擬態名人 「美声」にロマン

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カジカガエル

 琵琶湖周辺を流れる川の中流域には、広い河原が目立つ場所があります。そのような環境で耳にするのが、「ヒューヒュー」というカジカガエルの鳴き声です。江戸時代には専用の 河鹿籠かじかかご に入れて鳴き声を楽しんでいたようです。

 普通の人はその美しい音色がカエルの声だとは思わず、鳴き声を頼りに近寄ってもなかなか気が付きません。「美しい姿をしているはず」との先入観があるためです。そう、カジカガエルは擬態の名人。河原の石ころのように茶色、グレー、黄褐色の地味な体色をしているため、すぐ近くにいても目に付かないのです。

 以前、テレビでの特集に協力した際は、まず見つけるのにだいぶ時間を要して、見つけても近寄れない日々が続きました。でも、じっとしていると向こうが心を開いてくれたのか、鳴いたり餌を食べたりする自然体の姿を見せてくれました。

 最も驚いたのは、オスの声の高さが超音波の域に達していたことです。川の流れなどの雑音の中でも遠くまで通る美声の持ち主だったと分かり、古くから日本人を魅了してきた音色にロマンがあると感動しました。(びわこベース代表 関慎太郎)

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