画家・中村宏さん死去 砂川闘争描いた「ルポルタージュ絵画」
戦後の基地闘争などを対象にした「ルポルタージュ絵画」で知られた画家の中村宏(なかむら・ひろし)さんが8日、膵臓(すいぞう)がんのため東京都内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は近親者で営む。
浜松市に生まれ、日本大学芸術学部で学ぶ。1950年代には、東京の砂川基地の闘争を描いた「砂川五番」をはじめ、映画に影響を受けた横長の画面にリアルでありながらモンタージュの手法も導入した絵画を発表。社会的事件を扱う「ルポルタージュ絵画」を代表する一人と目された。
その後も優れた描写力を生かし、女学生や機関車をモチーフにしたシュルレアリスム的作品を多数描いた。2023年には、故郷での空襲体験に基づいた「戦争記憶画」を個展で発表。今月20日から静岡県立美術館で回顧展が予定され、その準備を進めていたという。
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