谷本・石川知事、知事選不出馬表明 全国最多の7期「一つの区切り」
石川県の谷本正憲知事(76)は17日、県庁で記者会見し、来年3月に任期満了を迎えることに伴う次期知事選に立候補せず、今期限りで退任すると表明した。「これから石川県の進むべき道を総括していく中で、ここが一つの区切りではないかという考えに至った」などと述べた。
谷本氏は旧自治省に入省後、石川県副知事を経て、1994年の知事選で初当選した。現在7期目で、現職知事としては最多。次期も知事に就任すれば、8期31年の中西陽一・前石川県知事に並ぶことになるため、去就に注目が集まっていた。
同知事選を巡っては今年7月、自民党の前衆院議員で元文部科学相の馳浩氏(60)が立候補を表明している。
出馬すれば馳氏との対立が不可避
「これまで7期もやって、次に出たら県民に迷惑をかけないか」
谷本氏の後援会関係者によると、8月末、谷本氏は支援者の一人に電話でそう語り、知事選出馬への迷いをのぞかせたという。
出馬すれば、7月にすでに立候補表明している馳氏との対立は不可避だ。昨秋の富山県知事選のように保守分裂の選挙となり、仮に当選しても、しこりを残した上での県政運営になる。「県を二分する選挙はしたくなかったのでは」。ある自民県連幹部は谷本氏の心中をこう推し量る。
実際、谷本氏は過去、知事になる前、県内を二分する危機を目の当たりにしている。
谷本氏が過去最長の8期を目指さず、不出馬を決めたのはなぜなのか。背景に、副知事時代に体験した騒動がありました。
旧自治省(現総務省)から副…






































